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書籍紹介『寝ながら学べる構造主義』



内田 樹 著
『寝ながら学べる構造主義』
文春新書  2002年

お役立ち度:★★☆☆☆
読みやすさ:★★★★☆
対象者:賢くなりたい人
【概要】
構造主義とは「人間はどういうふうにものを考え、感じ、行動するのか」を説明する理論です。
なんだか難しそうですが、実は現代に生きる私たちはこの構造主義でものを考え、感じ、行動しています。
現代の私たちの標準的なものの考え方となった構造主義。それはいったいどのようなものなのか?構造主義が生まれる前の昔の人たちと、ものの考え方や感じ方はどのように変わったのか?
「考える」ということを考える、知的好奇心が刺激されて賢くなれそうな一冊です。


【この本を読むべき人】
この本で僕が衝撃を受けたのは、「『人はどういうふうにものを考えているか』を考えよう」という姿勢そのものです。
「考え方を考える」って、すごく知的なことをやってる感じがしませんか? そしてこの本は構造主義という難しそうな話を、寝ながらでも気軽に学べるように、分かりやすく書かれています。難しい話を分かりやすく説明してもらって理解できると、自分が賢くなった気がしてきます。
この本に影響を受けて僕はマンガのアイディアの出し方を考えるようになります。それも「考え方を考える」ということの一つです。頭を使う作業ですが、「自分は賢くなった」と思っているのでなんとかがんばれます。この本がなければ考える編第1回と第2回のアイディアの話は生まれなかったことでしょう。

ちなみにそのアイディアの出し方の話の内容と構造主義が関係あるかというと、なくはないけどあるというほどでもない…という感じです。描く編第3回で触れた「師を見るな、師が見ているものを見よ」という言葉はこの本からの引用ですが、この言葉も構造主義に関する知識を説明するために例として出されたもので、構造主義そのものとはあんまり関係ありません。

この本が僕の創作に直接役立ったというわけではありません。しかしこの本で「考え方を考える」という経験することで、僕は少し「知的にものを考る」ということができるようになりました。
マンガを描くのに役に立つ知識が書いてある本というわけではありません。しかし賢く知的になるために読む本として非常におすすめです。

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